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British museum
サー・ハンス・スローンはアイルランド出身の内科医で王立協会の会長を務めた博物学者でもあった。1687年に西インド諸島を訪れ動植物の標本を集めたことからコレクションを増やしていき、その内容は大量の書籍、写本、絵画、ネイティブアメリカンの民芸品など多岐にわたる。当時は啓蒙主義の時代であり、あらゆるものがコレクションの対象とされ、それを分類、命名、序列化して理解しようとする発想が知識人らの心を捉えた。
1742年に82歳で引退したスローンはコレクションの散逸を恐れて遺言書を作成し管財人に管理を託した。1753年にスローンが死亡すると管財人集団は遺言に従いコレクションの管理方針を明らかにした。
1. コレクションは完全に元の状態で永久保存されること(売却しない)。 2. 一般市民が自由に見学できること。
この方針に従いイギリス議会は特別立法を行い、大英博物館が創設された。
10月11日の読売新聞「ワールドビュー」によるとスローン卿の妻がジャマイカに砂糖農園を保有していてそこでの奴隷労働で得た富でスローンは文物を購入した、とする解説が掲示されているとのこと。
以前「ブリストル」で記述したコルストン像は、6月に例のblack lives matter運動の勢いにより、倒され首を膝で押さえつけられ転がされたあげくに、ブリストル湾に沈められた。但し市当局が引き揚げ、安全な場所に保管したらしい。
またコロンブスについてもその像は全米各地で破壊されているようです。コロンブスは先住民に対して大量虐殺を行ったとされている。
大英博物館は大英帝国の強大な国力を盾に世界中から集めた宝物も少なくない。多様性を尊重する今日の世界の状況において、これまでの白人中心の視点のみではない、異なった価値観を交えて歴史の実像に迫るとき不都合な事実も浮かび上がる。そこで大英博物館の意義は損なわれるのではなく、むしろ信頼は高まりより多くの人を引き付けるはず。そのように願いたい。
前回の参考文献はニーアル・ファーガソン『大英帝国の歴史』著者はスコットランド出身ながら大英帝国の不都合な事実も避けず書かれていると思います。今回の参考文献は井野瀬久美『大英帝国という経験』
写真は安間家史料館庭園(丹波篠山市)
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