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イスラエルは十字軍国家

 2001年、9.11同時多発テロが起き、当時のブッシュ大統領はアフガニスタンとの戦争について「この戦いはイスラム教徒を相手にする十字軍の戦い(聖戦)である」と表明し、世界各地のイスラム教徒の反発が起きたため、発言を取り消した。しかし実は「十字軍」はイスラム圏永遠の禁句なのであった。

 1095年、東ローマ帝国皇帝アレクシオス1世が、イスラム王朝セルジューク朝に占領されているアナトリア半島(現在はトルコ領)を奪回するため、ローマ教皇ウルバヌス2世に救援を求めたことが発端で十字軍が結集された。

 ウルバヌス2世は、聖地エルサレム奪還のために異教徒(イスラム教徒)に対する軍事行動を呼びかけ、参加者には免償(罪の償いの免除)が与えられると宣言した。

 十字軍は住民を皆殺しにしながらエルサレムに入城した。

 その後1270年の第7回十字軍遠征まで約2世紀近く、略奪と殺戮が繰り返された。

 この時の西欧への恐れと被害者意識がイスラム世界の深層に決定的に刻まれた。

 アラブ・イスラム世界は西欧の行動(特に軍事行動)を十字軍の行動と重ね合わせざるを得ない。アラブ人の心の中には第3回十字軍を打ち破ったイスラム世界の英雄サラディンがおり、そしてイスラエルは一般大衆の受け取り方では新たな十字軍なのであった。

参考文献=小滝透『虐殺の歴史』