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ドイツの脱原発と脱炭素
1990年東西ドイツは統一の歓喜に沸いたが、経済は低迷し、1998年、16年続いたコール政権は社会民主党のシュレーダー政権にとってかわられた。シュレーダー政権は脱原発に政策を転向したが、脱原発によるエネルギー不足を補うため、ロシアからの天然ガスパイプライン敷設(ノルドストリーム)についてプーチンと合意していた。
2005年シュレーダーは社会保障制度や税制の改革による構造改革を訴える「アゲンダ2010」を掲げ総選挙に打って出たが、労働者の反発は強く、キリスト教民主同盟のアンゲラ・メルケルに敗北した。
ここから16年続くメルケル政権のもとドイツは大きく発展したといわれるが、シュレーダー政権時代の改革がやっと実を結んだとも考えられる。とりわけノルドストリーム(2011年開通)によるロシアの安い天然ガスがドイツ経済を潤したことは大きかった。ドイツはEUで一人勝ちとなった。
メルケル政権は脱原発よりも経済重視であったので、2010年原発の稼働年数を延長した。これに国民が猛反発し、そして2011年3月11日福島の原発事故が発生した。メルケルは即座に超法規的に古い原発7基を停止させた。その後残りの原発も順次停止させ、 2022年にはすべての原発を停止し脱原発を達成することが法律で決められた(2023年4月ドイツは脱原発を達成)。
1995年、「気候変動枠組条約締約国会議(COP)」 第1回ベルリン会議で、当時環境大臣をしていたメルケルは議長を務めた。この時メルケルは脱炭素に向けて早急に取り組む必要があることを強く訴えた。
脱原発による電力不足を補うためには、再生可能エネルギーが導入された。つまりは太陽光や風力による発電。しかし安定した電力供給にはもともと向いていない。さらに再生エネルギー買取費用捻出のため電気代は高騰した。ドイツは天然ガス・石炭・褐炭の比率を上げざるを得なかった。
脱原発と脱炭素という矛盾。
参考文献=川口マーン惠美『メルケル 仮面の裏側』
画像=徳円寺・中庭(姫路市)
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